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2013年12月 1日 (日)

禁断のFITカートリッジ ダンパーオイル交換~2012 32 FLOAT100 FIT Remote(OE)

ついに・・・そしてやっと・・・あのダンパーユニットをイジる日が来た。気になって気になって2年、ようやくメーカ本国サイトのヘルプにこのフォーク=2012 32 FLOAT100 FIT Remote関連の情報がupされた。

この時代のFITダンパーのフォーク、バスオイルまでのメンテは、旧オープンバス時代に比べ簡単ではあった。が、肝心の制御部であるダンパーオイル交換は、シロウトが手を入れられない状態だった。ディストリビューのタHPでは、同RLCタイプの簡易なメンテ方法は公開されていたが、私のRemote関連の情報は無し。確かに、出荷量も少なそうだし、使っている人も殆ど見ない。特に“フォークのロック”を重視するライダーはXCレースする人くらいだし。

ここ数週間、急激に気温が下がり、サスの動きが特に悪く感じられるようになり、「ダンパーだけ外して、ディストリにメンテに出そう」と考えていた。そう、ダンパーだけを販売店経由で輸入元にメンテしてもらうと、多少なりともお安く上がるからである(因みにXC系32フォークで、ダンパーのみ扱いで約5千円~、フォークごとだと約1万5千円~の基本料金がかかるとな。当然交換部品が増えると増額)。

「何とか安く上げたい」「構造を知りたい」と、いつものサスフェチ魂にスイッチが入り、改めて情報収集し、「よし、自分で出来るハズ!」と決めたのがこの週末。メンテに出して1週間以上自転車に乗れないより、1日我慢でその後も乗り続けられるほうがいい=『“乗らない”言い訳を作らない』という理由も後押し。早速金曜夜に店から諸々買ってきた。

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フォークオイルは指定の純正10wt_RED。純正?サービスツールとしてシリンジ(インジェクタ)。ここには載せてないがクラッシュワッシャー1対。因みにオイルは“FUCHS”とボトルの蓋に書いてある。調べると、容器の形も全く同じだからフックス・シルコリン製だろう。

必要なものは、上記以外に純正10wt_GREENオイル(もしくは旧7wt=私はこれ)。アウターケースを抜いた段階でバスオイルが吐出されるので必須。工具はアーレンキー1.5mm(ロックリモートカム)、2mm(リバウンドダイヤル)、2.5mm(ブレーキケーブルマウント)、3mm(リモートワイヤマウント)、4mm・5mm(ステム周り・キャリパ)、ボックスレンチ10mm(ボトムナット)、ソケット27mm(トップキャップ)、小さなマイナスドライバー(トップキャップリテイニングリング=Cリング)、プラハン。オイルパン、ウェス。

今回、寒いので基本作業は室内で。ブルーシートを床に敷き、作業開始。

いつものお約束。もし、コレを見て作業される方は自己責任で。先出のメーカ本国サイトを充分に読解して、納得した上で作業を。

さて、分解。

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リモート関連取り外し、トップキャップを緩める。なお、Remoteトップキャップのは27mm。RLCとかは26mmなのでご注意。

ここまで出来たらフォークを外しにかかる。ホイールを外し、キャリパを外し、ブレーキケーブル(ホース)留めを外し、ステムを緩め、ヘッドキャップを取り外すとズコン!とフォークが落ちてくる。

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本体はフロアポンプとフレームはボロチューブで縛り、ステム~ヘッド部に8mmのロングなアーレンキーを刺して引っ掛けてある、の図。

久しぶりに“落とした”フォークを見れば傷だらけ。ショックだったのはインナーチューブ内側に小さな掻き傷あり。

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まあ、油も引いてこないみたいだし、放置しかないな。2年使って激しくレースにも、だからそりゃなるわ。

フォークを一通り拭き上げたら、アウターケース取り外し。

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アウターケース外して、FITダンパー外して、フォームリング抜いて洗って、まで。

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コイツがFITカートリッジ。因みに右の一番細い部分がダンパーシャフトだが、その左先端に付いているピストンバルブ(中に入っているので見えない)が、中央の黒いカートリッジボディ内を往復し、抵抗を生じさせる。その際、押されたオイルは一時的に左のブラダに流れ込み、そのゴム本体を膨らませる。“入り”初期は逃げ場が“柔らかい”の入って行き易く、後半はゴムが張る。“伸び”時は深く入った分をゴムが押し戻すので初期速度は速い。伸びきる前は流速が遅くなる、という仕組み。いわゆるプログレッシブダンパーだな。

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“通常”~“膨らむ”~“痩せる”。痩せるはダンパーを引いた場合=ネガ側の伸びを取った場合。これからの作業前に、本体の「標準時」の全長=ダンパーシャフトの突き出し量をチェックする必要があるのだが、そこは今回165mmだった。因みに引き切ると178mm。約1.3mm余長見てあるな。※この数値は絶対値ではなく、おおよその目安。充填されるオイル量を測らないので、標準時(ニュートラル・0G時)の無理のないポジションでのオイル決めとなる為。

さて、メインイベント。ダンパーオイルを換える。そのためにトップキャップ内のプランジャー=ロックアウト用フタを取る。そのためにはリテイニングリング=Cリングを外すのだが、ここが今回一番手間取った。

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内側の出っ張りにあるCリングじゃなく、外回りに切れ目が見えてるCリング。コイツが厄介でほんの少し切り掻きがあって、そこにマイナスドライバーを当てるのだが、まー小さすぎて掛からない。カッターナイフとかメガネ用精密ドライバーとか、ラジオペンチとか爪とか・・・結局諦めて先の小さなマイナスドライバーを買ってきて、ようやく・・・ピン!と弾いて飛んで行って外れた(ベランダでやってたら無くしているトコ)。

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プランジャーとバネと。小さく油に沈んでいるのがリテイニング(コレはだいぶ油を出してから撮った)。ここまで外れれば、ブラダとカートリッジに通じるトップキャップ中央の穴に、シリンジを挿して、新しい油を満たし、後はディスクブレーキのブリーディングの要領で油を排出&エア抜きすればいい。

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ダンパーシャフトを押し込み、ブラダを握ると古い油が上がってくる。少し濁った、オレンジ色に変色したのが見える。それをスポイト~今回忘れたので太いストロー~で吸い上げ、オイルパンに流す。

ある程度油面が下がったら新しいのを足し、もう一度同じ作業。さっきより濁りの少ない油が上がってきて、それを捨てる。そしてまた新しいのを足す。そこからダンパーシャフトを何度も往復させ、気泡を抜く=ブリーディング。明らかにシャフトを動かしている時、ブチュブチュ言って、シリンジに気泡が上がってくるのだが、何度か繰り返すうちに音がしなくなる。

そしてもう一度“絞り”、それを摘出して、再度新しい油を入れ、湧き出す分の色が殆ど新品と変わらないことを確認して、シリンジから全ての油を抜く。この際、ダンパーシャフトは「ニュートラルポジション」へ。

シリンジを抜いた後、トップキャップに溢れている余分な油をしっかり拭き取り、ヘルプに記載してあるように『油面を確認』し、スプリングとプランジャーを挿入、リテイニングを嵌めて出来上がり。再度ダンパーシャフトを動かし、プランジャーを押して“ロック状態”になるか確認し、完了。

後は逆手順で。ダンパーを取り付け(この段階では手で締める程度)、忘れずフォームリングにしっかり油=10wt_GREENまたは7wtを滲み込ませ、アウターケースを挿してバスオイルを流し込む。

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新しいクラッシュワッシャーを挟んでボトムナットを締め、リバウンドダイヤル取り付け。

フォークをフレームに組み付け、ステムを締め、ブレーキ関連、リモート関連取り付け。ホイールをセットし、ハンドル角やキャリパ位置あわせ。最後にサスのエアチャンバーを適正値まで加圧し、リバウンドダイヤルを締め緩め+ロックレバー動作を確認し、ミッション完了。

スムーズだ。

明日走って見ないと何とも言えんが、間違いなく機能は復活してるだろう。

既にFOXの現行ダンパーがFIT_CTDになってるので、この作業TIPSも陳腐になってしまってるが、自分にとっては大事だし、経験しておいて正解。次回からはもう少し早く出来そうなので、これで安心してサスに頼れる?だろう。=運転下手は機能に頼るしかないから。

以下、参考までに

*オイル使用量(ボトルの目盛りの減りから)

10wt_RED:約140cc=充填30cc程度(ヘルプ・OIL表から)+シリンジでの洗浄・廃棄~多分、普通はこんなに使わなくて良いハズ。

10wt_GREEN:約60cc=バスオイル20cc×2(左右)+フォームリングに

*ブリーディング時間

約40分(放置含む)

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